ESP8266 を焼いてしまい途方に暮れていた折、新しい ESP が出てきたぞ~という話をツイッターで見かけるようになりました。話を聞くととにかくすごい。ピンとかもすごい。ESP8266(ESP-WROOM-02)に劣る点は一つもないという感じでとにかく興味をひかれました。
本家のデータシートはこのへん
これ、自分でブレイクアウトするのが偉いとかいうわけじゃないです。やり方だって我先にと走った人の真似です。でもこれ絶対楽しいだろうなと思ったんです。だから自分でやりたかったです。これを書いているのは 21 日ですがそろそろブレイクアウトボードの販売が開始されてきたようです。ESP-WROOM-32 の待ちに待ったこの機能を使って!という目的先行でもないですし、今回はブレイクアウトを考えてハプニングがあればなお良い、という工程を楽しむ事が目的ですね。
この気持ち、理解や同意はできなくても工作する人には伝わるとは思います。
詳しい人は電源の問題を指摘していますが難しい事考えるのは考えられる人に任せて、とりあえず何かやりましょう。デュアルコアなこいつに L チカさせて遊びたいですよね。そのためにまず使えるようにしましょう。
材料
通販秋月で買います。送料は気になりますけど本当に手ごろな値段で通販してくれてありがとうございます。ヤマト運輸さんも本当に遠いところを運んでくれてありがとうございます。ただ座って待ってるだけで楽しめるんですよ。怒る必要なんかないんです。何もしてないんだから気長に待っていれば良いじゃないですか(何か思うところがあるのかな)。
秋月電子通商で買うパーツ
どういう風に接続しようかなぁという案はツイッターでいろいろ飛び交っていました。それらをしばらく見届けさせてもらっていくつか拾って、無理な力をかけるとランドが剥がれるのは言うまでもないので 1.27 mm ピンヘッダを使ってある程度きちんとできないかなぁ、と夢想しつつ適当に注文をしてみました。右上の細ピンヘッダは買い増し、右下の抵 抗は趣味ですのでこのページで行う作業とは関係ないです。
基本的にはこんな感じでブレイクアウトを試みて、適当な手持ち部品で埋めていくかんじです。
追加部品
- 1x LDO Voltage Regulator ( BA033: 3.3 V, 1.0 A )
- 2x Ceramics Capacitor ( 50 V, 0.1 uF )
- 1x LED ( Blue )
- 3x Resistor ( 10 k )
- 1x Resistor ( 100 k )
- 1x Pin header (ブレッドボードワイヤのメス用電源端子、出来れば赤と黒の1ピンずつ)
- 1x Diode(電源逆接続対策用)
- 1x Tactile push button(なんとか刺さるのを探した)
- 1x Slide switch(趣味の問題なのでタクトボタン二つでも ok)
電子部品に含まれませんが気力も別途ご用意ください(つまんね)
レギュレタは今回、手持ちのでかいのを使いました。表面実装の LD33 でも良かったのですが、来る ESP8266 のために崩すわけにはいかないのと MAX 800 mA* と若干力不足ぎみです。*170222 訂正: MIN 800 mA, typ 950 mA です。
<170222 追記> しかも dropout voltage が 500 mA くらいで 1.05 V と大きいので、電源がシビアな ESP-WROOM-32 には不向きですね。
素人考えなので詳しい事は分かりませんが、常時 1 A 引き出すわけでもないのでヒートシンクもいらず、このくらいで良いのでは、という考えです。
あと、たぶんセラコンは容量足りないと思います。でかいとだめ、小さいとダメ。測定器もないのでよくわかりません。優しい人教えてください。
余裕のある人 or めんどくさい事を考えるのがめんどくさい方は、せっかくねむい氏が考察と測定で最適とするレギュレタをあげていたので(このへん)、それを使うのが一番だと思います。僕は手持ちのものでテキトーーーーに済ませてしまいました。ESP8266 を焼いた過去の経験を活かせればそれで良いと思っているからです。
配置
だいたいあてがってみてこんな感じにしたいなぁとかやってみます。この時間が色々あーでもないこーでもないできて楽しかったですね。
ものが届く前はノートにいろいろ描いてました。
載せるほどの事は何も書いてないですが思い出なので。あと逆起電流のダイオードは正しい呼び名が確か別にありますが同じことを意味していることが分かれば何と表現しても良いと思います。レギュレタにダイオードと言えばツェナーと言ってないので逆起用だなと自分は思いますね。ザ☆先入観。
モードについて
リセットボタンの位置、少し考えるんですよね。モードボタンと離して左右対称にするのが芸術性のないきれいな配置ですが同時に押す場面を忘れずに考えれば一つの指で二つ押せるので、並べるパターンにしかならないです(これも好みと宗教の問題です)
これは優れた記事の受け売りですがモードは「起動時に一度だけ Lo か Hi か」を判別するだけのようです。なのでスイッチを二つ付けて押したり離したりするのは実は意味がありません(好みの問題)。
僕は ESP8266 をやるときに Waves ブレイクアウトボードを最初に使ったので、その体験から GPIO0 は 10 k でプルダウンするものでスライドスイッチ一択である、という固定観念しか持っていません。これは完全に好み(趣味)の問題です。僕はスライドスイッチが好きです。
ピンソケットの位置を結構悩んだのですがこの辺りが使いやすいかなぁと思ってサインペンでマーキング。電源の安定がある種 今回の目標なので 180 度回転させたいところですが、アンテナが基板の内側に来るのは気持ちが悪いので配線に頑張ってもらうことにします。
モジュールのシルクも悩みどころですよね。これ、ものを見たら見える方が良いと思うようになりました。当初は真逆で見える必要などないと思っていましたので不思議な心理だと思います。
という事でこの面とはしばらくお別れです(お焼きあそばれるフラグか)
注意点
ピッチは確かに 1.27 mm なんですけど、ほんと みごとに合いません。
まずモジュールの幅が憎らしいほどほんの少しだけ広いです。これ裏返しなので合っているようにも見えますが、表面にすると気を失うくらい微妙に合わないです。
行方向の端子 (15~24) はこうやってユニバーサル基板に乗せて愕然とする私たちの顔を想像しているかのような意地悪な、見事にきれいなズレ方をしています。
もしかしたらできれば良いな、くらいに思っていたピンヘッダによるユニバーサル基板への実装はここで諦めました。予定通り、錫メッキ線にて地道に行う方法にします。
作業開始!
では。両面テープで慎重に仮止めして作業をしていきたいと思います。
裏面はスズメッキ線がジュウオウムジンジャーする予定なのでカプトンテープ、カプトンテープ、は、まだ持って無いです。工作レベルは手持ちの工具と材料で決まりますよね~。
って事でビニルテープを使いたいところですがさすがに素人が使って良いものではないので。ここは(ツイッターでは 10 年と言いましたが)何年ものか分からない 3M のテープで仮絶縁していきます。
【ねばねばテープ】 精神的な苦痛を与える
はい。
この 3M のテープ、中学校の時から持ってるんで何年mやめておこう。熱とか絶縁性能はあまり本気で気にしなくて大丈夫です。うまくやればいいんです。
ねばねばしないテープを使って、まずベタ貼りしてカッターで慎重に、所望のランドが露出するように切り抜いていきます。
良い感じですね。光の具合でおかしく見える部分がありますが光の具合でおかしく見えるだけです。
それでは赤から緑にジャンパする単純な作業をしていきますよ~
はんだを付けるのはピンソケットとモジュールです。おそらくスルーホールには無理です。線はんだが 0.8 mm なので安全にやっていきたいと思います。
順番としては作業のしやすさ、強度を考えるとモジュールは最後になります。スルーホールに差し込んで、長さを目見当で測ります。それから溝のあるラジオペンチを使っているのですが適当にマーキングして、以後その長さでぺきぺき折ってから差し込んで、所望のピンの長さでニッパで切断していくというスタイルです。モジュール側にはみ出しためっき線もニッパで都度切っていきます。
この端子は 3V3 と GND *1 です。 電源がくっつきすぎるのはちょっと…と不安なので直角に配線する方法に切り替えます。
*1 そっちは GND, GPIO23 なんですよね…裏返してるから~と混乱してしまいました。裏から見ると左列に GND, 3V3 はあります。
良いですね。見た目にもいい感じです。ただですね、こうやって曲げていく方法だと4ピンまでたどり着けないです(場当たりすぎる)。なのでこの上にテープを貼って、直線でつないでいく方法に切り替える事にしました。
TXD0, RXD0 は特別なピンなので余ったソケットで存在感を演出したいと思いました。いけそうですね。
片側仮完了
片側がすべて終わりました。思ったより場当たりの手法がいけそうだと分かりました。はんだの具合を一つ一つ見ていたのでとても時間がかかりましたが、この要領で左の列の結線も続けていきました。
モジュールに着手
列端子の結線が終わり、ここまでくると行端子もやりたいところですが作業しにくくなるかもしれないので先にモジュールのはんだを付けてしまいます。
良いはんだ
悪いはんだ
温調こての先細を使っていますが、温度が低くてなかなかはんだがのりませんでした。とくに GND 端子は内部で大きい銅箔になっているはずなので、温めてからはんだを乗せるという方法はモジュール全部が数百度になるという、んー、ちょっと嫌です。300 度、余裕を見て 350 度くらいまで上げて、はんだそのものの温度で付けるようにすると、ぎりぎり乗った感じです。
※ ちなみにはんだについている茶色いのは焦げたフラックスとのこと。
僕は右利きです。メッキ線の左側にあてて温めて、メッキ線の右にこてを置いて左からはんだを流す感じでやると上手くできました。説明は難しいですね。具合を見つつ、良いと思った挙動の所作を拾っていくしかないです。
そんなこんなで端子の結線 完了
途中で GND を結びました。それほど美しくできたわけではありませんが集中線効果でなにかものものしい印象になりましたね。蟹みたいです。
で、あとは電圧レギュレータやパスコン、プルダウン抵抗やスイッチ類を場当たりで置いていき、結線して完成です!(場当たりで焦っていたので写真ぜんぜん撮れなかった…)
3V3 - GND 間のパスコンは近い方が良いらしいので一応付けました(根拠)
裏面はこんな感じ。GND が線で走り回ってて子供は真似しちゃダメだよ的な図です。
この写真では 3.3 V はまだ未接続です。レギュレタのテストが終わった後、結線しました。
慣れない作業をのんびり慎重にやっていたので、結局実装には丸一日近くかかりました。首の辛さがアレしてアレがアレでしたが、とても楽しかったですね~。
この後、申し訳程度に、電気的に GND をつないで起きました。最初からアレなので、もう浮遊なんとかとかはまったく気にしませんよ。
さてさて! L チカしましょう!
ESP8266 と違い、ESP-WROOM-32 は現段階ではちょっとめんどくさい感じでボードを追加するんです。こちらをご覧ください。というかこの Qiita のページが ESP-WROOM-32 を Arduino IDE で使えるようにして L チカする説明をしています。丸投げです。
一つはまったのは get.exe はインターネット通信を行います。2 秒くらいで閉じるものではないので注意です。また数日の間でバージョンが変わっていました。週一くらいでチェックするのが吉かもしれません。
ESP-WROOM-32 は説明通りにやると動くのですが、まだ安定した環境とは呼べないので実はすごく難しい事をしているんですよね。研究や情報を共有してくれるお兄さんたちに感謝しましょう。
お高いボードには USB 端子がついていたりしますが、ブレイクアウトボードで ESP をプログラミングには USB シリアル変換器が欠かせませんね。初代は Amazon のある出品者から買ったのですが「USB の識別子の列挙が失敗」みたいなエラーが出てダメでした。FT232RL を再はんだしたり剥がしてみたり、インドネシア表記だからこれは偽物じゃないらしい、とか見ていって、あぁもういいやって諦めて二代目を注文しました。同じようなものでしたが微妙に基板の色が違ったりして、同じ商品を複数の名義で売っているわけではないんだなぁという事を思いました。
ケースは SODIAL の 5 個で 199 円の安物に詰めてみましたが、ねらいが形になるのって意外とこんなことでも嬉しいんだなぁという感想です。むき出しの基板は見た目としては好きなんですが、使う事を考えるとケースに入れた方が失敗の確率が下がるので気楽ですね。
L チカに使う LED は ESP-WROOM-32 が届くまで待ちきれずに余った部品で作ったアレな感じのものです。IDE と USB シリアル変換、リセットが上手く機能していれば L チカは珍しいものではないですが、ツイッターでよければこちらをどうぞ。
そんな感じで動くようになったので、今後 ESP-WROOM-32 を使ってあいおーてーをして遊んでみたいですね。
自動プログラミングに対応
これは ESP-WROOM-32 本体ではなく USB シリアル変換器の話ですが、ちょちょっとあれこれするとスライドスイッチとリセットスイッチを慌てて操作しなくても良いとのことで前から気になっていた自動化を試してみました。
3.3 V で使い続けるという固い意志を見せ。
SMD トランジスタを使い、何とかケースに収めたまま自動プログラムに対応させることができました。
ダメになったブレボワイヤを使っているので色がえらべなかったので長さで差を付けました…
参考:http://ht-deko.com/arduino/esp-wroom-02.html#13_08
( Web で読むだけでしたが Delphi でお世話になっていた人なので不思議な感じ…)
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